ゴールインおめでとう

4月4日(日)、ほおずき連陸上部の有志たちは、吉川なまずの里マラソンに参加しました。
ハーフ部門に3人、10キロ部門に4人です。

僕は1年前にこの吉川でハーフデビューしました。あのときは後半でふくらはぎが攣りかけて苦戦しました。今年はなんとかリベンジしたいと走りこんで臨みました。
最近のレースで、最初の1キロくらいは体が慣れるまで歩幅を短めにして走ると調子がよかったので、今回もそれでスタート。
小刻みのピッチでペースが遅くなっている渋滞をすり抜けながら、少しでも前へ前へと走りました。

いつもだと、体が慣れたら歩幅を広げるのですが、今回は違います。先日紹介した『BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”』にかぶれて、歩幅短めの走り方を続行します。背筋をなるべく伸ばします。脚への負担が少なくなったのか、終盤までふくらはぎも太腿も痛み(の気配)を感じることなく、1キロ5分ペースを維持できました。

やがて襲ってくる苦しさを恐れません。これも「苦しさを抱きかかえるように走る」という『BORN TO RUN』の一節に感銘を受けたからです。苦痛なら大歓迎の気持ちで飛ばしました。
『BORN TO RUN』からの最大の影響はマラソンコーチがメキシコの秘境のランナーたちの走る姿を見たときの場面です。

だが、彼にとって本当に感動的だったのは、笑顔だった。
"それだ!" ヴィヒルは有頂天になった。"見つけたぞ!"

ラソンコーチ(ヴィヒル)は、どんな難コースでも笑いながら踏破する彼らのその精神性こそ強いランナーの証だと見抜いたのです。
仲間を愛し、人生を愛し、走りを愛する者こそが、強いランナーなのです。
よし、僕も笑いつづけよう。
沿道には応援の人たちがたくさんいます。ハッピ姿の僕は彼らからの声援を受けやすいことも幸いしました。
「がんばれー!」に「ありがとー!」と答えたり、ハイタッチしたりすると、必ず笑顔が返ってきます。僕も笑顔になります。
するととたんに脚が軽くなります。いくらでも加速できます。
終盤、ちょっと脚が重くなったなと感じたら、ずっと先に見える次の応援の一団が楽しみなります。あそこで応援をもらい笑顔を交換すれば、また加速できる。応援は加速のテコだ。
ゴール手前ではほおずき連の仲間の応援を見つけ、「ウォーっ!」と全力疾走しました。自己記録を大きく更新してゴールすることができました。


さて、今回は、先ごろ結婚したI夫妻がそろって10キロ部門に出場していました。
当日いきなり、ふたりにウェディング衣装風のコスプレをしてもらい、並んで走ってもらいました。ウェディング衣装とは言っても、キャミソールやTシャツを改造して、レースや布を貼り付けて作った軽い、それでいて華やかな衣装。とても軽そうで走りやすそうな仕上がりでした。アイデアを練って見事に仕上げてくれた2人の女性メンバーの手腕に感服です。本人は恥ずかしいかもしれないけど。走っていて沿道やランナーからさかんに「おめでとう!」と声をかけられてうれしかったと後で言っていました。
さてその新婚のカップルランナーのゴールインを待ち受けるほおずき連応援団は、「ゴールインおめでとう」の横断幕を広げてI夫妻を出迎えました。
横断幕のメッセージは、期せずして次々とゴールインするランナーたちすべてに対するメッセージでもありました。え? 俺に? ありがとう!という反応がたくさん見られました。
でも、ウェディングランナーが走って来れば、群集はみんな納得。おめでとうの拍手喝采に包まれました。

(じつに)
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