演出家の苦悩

先日の練習では、女踊りのまーみんが、以前山ちゃんが作ってきたみたいな、PCできれいに作った演出プランを持ってきました。このプランはすでに女踊りの先達であるあっちんに相談して完成度を上げてきているということです。
さらにまーみんはビスケットだかせんべいだかの四角い缶のふたも取り出しました。そこにカラフルなマグネットを置いて、動きを説明し始めるのでした。これはまるでサッカーの戦術説明! いやサッカーよりも複雑そうでした。
流し踊りにおける女踊りと提灯踊りのコラボレーションなのですが、男女ペアの踊りに着目し、配置転換がめまぐるしく起こる演出なのです。完成したら華やかになりそう!

それでは実際にやってみよう。やっぱり複雑で難しいようで、みんなが理解し覚えるまで何度もやり直していました。
僕が提出した企画「エンディング(踊ってバージョン)」の練習もあったし、その日の練習は充実しすぎて頭も体もパンパンになりました。
メンバーから出たアイデアをどんどん取り入れるのがほおずき連。会長がいつも言っていることです。われもわれもと演出プランを提案する近頃のほおずき連の姿はたいへんに喜ばしいことではないでしょうか。
でもまーみんは手放しに喜んでいるわけではありませんでした。
彼女はメールでこんなことを記していました。

踊りの構成はちょっと反省もしています。せっかく男女絡むなら男女ペアで少し踊りたいなと思い、そんなのを入れてしまいました。そうすると、本番の出席者により配置変更があり、余計難易度上がるし、練習や本番へ来る事の強制力が増すのかなと…。強制するつもりはないですがそれを実行したいので、来てほしくなるし、踊りのフリーの時間は減っちゃうし。と考えてると、ほおずきらしさが減少しちゃうのかなと。

演出家まーみんは、個別の演出や技だけではなく、ほおずき連のあり方を広い見地から見ようとしているのでした。


たしかに2つの相反する方向がありうるんです。
連の方針はどっちなのか。
 ●ファミリーとしての連の仲間を大切にしたい。
 ●しっかり練習を積んで高度な技を習得したい。
踊りの方針はどっちなのか。
 ●ひとりひとりが自分なりに一生懸命に踊ってお客さんに喜んでもらえばよい。
 ●統制のとれた群舞を見せたい。


どっちもやりましょうよ。それが今のほおずき連でしょう。
さて、どんな演出になるかな。まーみんにはもうしばらく苦悩してもらうことになりそうです。
(じつに)