犬の救出劇の舞台、眉山

山の斜面を覆ったコンクリートの枠で身動きが取れなくなった犬の救出劇が、ちょっとだけ世間を騒がせました。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20061123-OHT1T00088.htm


テレビを見ていて、耳に飛び込んできたのが、その山の名前、「眉山(びざん)」。おお! 阿波踊りの聖地、徳島市の象徴ではないか! 来年公開される映画のタイトルでもあり、来年は『眉山』と阿波踊りがセットで日本を席巻するのが既定の路線でした。犬の救出劇の舞台として眉山の名前が浮上したのは、来年の予告編みたいなものでしょうか。


さて、その映画の原作、さだまさしの『眉山』はまだ読んでいませんが、もうひとつ、『眉山』という小説が存在することを発見しました。作者は太宰治! 1948年に発表された短編です。インターネットの電子図書館青空文庫にテキストデータが収録されているので、ただで読むことができました。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card243.html
太平洋戦争の敗戦直後の新宿の飲み屋が舞台。その店の女中をめぐる、ちょっとどたばたしていて、それでいてちょっと心にしみるお話でした。


さて、徳島市眉山ですが、ニュースで映された姿は、コンクリートで覆われたなんだか無粋なものでしたね。ついつい聖地の裏側をさらしてしまうことになってしまった事件でした。緑豊かな表の顔の眉山は、徳島市の公式サイトで鑑賞しましょう。
http://www.city.tokushima.tokushima.jp/koen_ryokuchi/sisetu04.html
(じつに)