踊らなくても遊びに来たい

メイン練習場のフローリングの会議室に、踊っている人のことなどお構いなしに、小学一年生の三女が奇声をあげて走り込んできます。
それを笑いながら追いかけるのは扇子踊りの中学生の女の子、Mちゃん。
三女は阿波踊りの練習の間、ひたすら遊んでいます。


三女は5月ごろまで2ヶ月いや3ヶ月くらい、練習で踊っていませんでした。
踊りがつまらないと言うのです。

練習の日、「今日は踊る?」と聞くと、いつも「踊らない」と答えます。
「それなら休みなさい」と僕は言います。「ほかの人の迷惑になるから」と。
三女は「でも行きたい!」と言うのです。
踊りは好きじゃないけど、練習の場所に行くのは楽しいんです。


会長に聞きました。
「踊りたくないけど遊びに来たいというんですよ。どうしたもんでしょう」と。
すると会長の返事は・・・・。
「いいよ遊びにおいで。無理に踊らなくてもいいよ」


踊るのも自由だし踊らないのも自由。

ああ、習い事やスポーツクラブではないんですね。
「連」はファミリー。集う場所。


三女はそれで堂々と、遊ぶために来るようになりました。
たいてい、サブスペースの和室でごろごろしています。
絵をかいたり、リリアンしたり、かくれんぼしたり、おにごっこしたり。
お姉さん達が交代で相手をしてくれるので飽きません。


でも最近は熱心に踊るようになってきました。
お姉さん達がいかにも楽しそうに踊るからでしょうか。
それとも、踊ってみたらけっこう楽しいことに気づいたのでしょうか。