みんなどんだけ太鼓が好きなんだ!

12月12日(日)。
連から借りた大太鼓を担いで、電車、バスを乗り継いで三鷹市第二体育館へ。
阿波踊り合同練習会「あわともクラブ」への初参加である(去年は見学だけ)。
参加者は最初は少なかったが、だんだん増えてきた。踊り手は3、40人かな。
鳴り物は笛1名、大太鼓3名(鉦兼任、踊り兼任を含む)、締太鼓2名、三味線1名、鉦1名(三味線や大太鼓の方も交代で担当)。
僕以外はみんな知り合い? とくに打ち合わせもなく、いきなり音が始まった。
戸惑ったが、正調風に叩いておけば無難だろうと抑え気味に音を合わせた。「うどんこ」パターン(「う」が休符)。


鉦からの入り方に戸惑った。カカンでいきなり大太鼓が入る。タイミングがわからない。(汗)
休憩中に教わった。
鉦のカ・カンから大太鼓のウ・ドーンコドンだ。
「カ」が小節の手前の音。次の「カン」が1拍目。そのカンで休符「ウ」を感じてから、ドーンコドンだ。
なるほど「うどんこ」パターンならではの入り方。正調の基本的な方法らしい。
あとで高円寺の鳴り物CD『ぞめき壱』の天狗連でも確認できた。


最初は律儀に「うどんこ」パターンに徹した。
大太鼓のアクセントの間で聞こえる2名の締太鼓の優雅な刻みが心地よい。
音を聞くと音数を厳選した渋い撥さばきだが、見ると、しきりに撥をくるくる回している派手な方がいる。かわさき阿波おどりでささやかな交流をしていただいた、舞龍連(おどりっこれん)のあの華麗なる締太鼓奏者である!
大太鼓の方が、隣で自由自在にアクセントを入れていた。あ、いいのか、とちょっと気が楽になって、僕も時々自由に叩いた。
途中で鉦がギアチェンジしてトップスピードになる。
そうなったら、もう腕を振りまくった。手首を返しまくった。それでも自連の練習のときの8割ぐらいの力だ。サイドステップやらなかったし。
それにしても、みなさん技術がしっかりしていてテンポ感がジャストなのはさすが。


最後のほうで、巨大な鉦が出現した。「忍」という文字がある。なんとしのぶ連の鉦だ。「ちゃんか・ちゃんか」ではなく、「ジャンガ・ジャンガ」と聞こえる。半鐘みたい。
この鉦が鳴り出した。2拍子だ。重い響きの2拍子。正調風に合わせた。
隣の大太鼓のパターンが変であることに気づいた。
おや? もしやしのぶ連パターンの2拍子バージョンではないか! 心の中でにやりと笑い、僕も合わせた。
これは「せっかくしのぶ連の鉦があるんだから1拍子にしろ!」というアピールだったそうだ。
それならと、休憩中にしのぶ連の鳴り物教室が始まった。速いときと遅いときで、若干パターンが違うんだって! そのあとは苔作パターンの練習もあったぞ。


休憩中は輪になってすわって太鼓談義。太鼓に合った撥の選択や太鼓にあった力の入れ方など、ずっと太鼓の話ばかり。
みんなどんだけ太鼓が好きなんだ!
充実した3時間だった。
また来たいと思った。

帰りのバスを間違えた。
(じつに)